2020年の法改正

今回は2020年に施行が予定されている法改正について、くらしに関わるものをまとめてみます。

◎民法(債権関係)2020年4月1日施行
民法制定以来120年ぶりとなる大改正です。明治時代に作られた法律では複雑化した現代社会に対応できない条文がでてくるのは仕方ないことです。今回の改正では債権関係の条文を見直され、その数は200項目にもなります。その中で主なものをご紹介します。

・消滅時効を原則5年に統一
これまで債権の時効は原則10年であり、例外的な取り扱いとして職業別に様々な時効(医師の診療報酬:3年、弁護士報酬:2年、飲食代金:1年など)が設けられていましたが、これらも含めて原則5年となります。

・法定利率を年3%に引き下げ
当事者間に利率の取り決めが無い場合の利率は年5%です。超低金利のこのご時世からするとかけ離れたものになっています。そこで法定利率を年3%とし、金利の動向に合わせて1%刻みで変動するようになります。

・公証人による保証人の意思確認の新設
事業用融資について個人が保証人となる場合、公証人による意思確認を必要とし、この手続きを経ない保証契約は無効となります。

・賃貸借に関するルールの明記
貸す側は、敷金については未払い賃料を差し引いた額を返さなければならなくなります。
借りる側は、通常の使い方で発生するような損耗についてまで原状回復の義務を負わなくてよいことになります。

◎民法(相続関係)2020年7月10日施行
相続に関して改正されたものは2019年までに順次施行されていますが、残りは法務局での自筆証書遺言の保管制度が始まります。
自筆証書遺言を簡単に見つからないような場所に保管していた場合、発見されない事もあり得ますが、法務局での保管制度では、相続開始時に相続人らが法務局に自筆証書遺言が保管されていないか問い合わせることができるので遺言書が発見されないといったことを避けることができます。
また、自筆証書遺言は家庭裁判所での検認作業が必要ですが、保管制度を利用すると検認が不要になります。

◎労働者派遣法 2020年4月1日施行
いわゆる「同一労働同一賃金」の導入により、雇用形態による違いをなくすことが求められるようになります。また、派遣先企業には教育訓練や福利厚生なども正社員と派遣社員とで同じ扱いをすることが求められます。

◎健康増進法 2020年4月1日施行
受動喫煙をなくすための取り組みが4月1日から全面施行され、原則屋内禁煙になります。一定の条件を満たせば喫煙室の設置が認められます。

◎酒税法 2020年10月1日施行
ビール(約77円・350ml当たり)と第3のビール(約28円)の酒税を見直し、2020年・2023年・2026年の3回に渡り酒税を段階的に変更していって差を縮めることになっています。2026年には約55円に統一されます。家では第3のビールでガマンしていたビール党の方には嬉しい改正になりそうです。

◎祝日法
東京オリンピックに合わせて今年限りの特例法により祝日がいつもと変わります。・海の日(例年は7月第3月曜日)を開会式前日の7月23日(木)に変更・スポーツの日(例年は10月第2月曜日)を開会式当日の7月24日(金)に変更・山の日(例年は8月11日)を閉会式翌日の8月10日(月)に変更なお、体育の日は2020年からスポーツの日に改められます。
東京オリンピックまで200日を切りました。きっとあっという間に開幕日を迎えるのでしょうね。

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