どんな災害も手を携えて必ず復興へ 〜しあわせほうむ専門家による被災地巡回相談参加レポート〜

東日本大震災から5年。
今回、しあわせほうむネットワーク登録専門家である野谷邦宏司法書士が、岩手県釜石市・大槌町の被災地巡回相談に参加いたしました。

みなさまに現地の実情などお伝えしたいと思い、野谷邦宏司法書士のご報告記事を転載させて頂きます。


司法書士の野谷です。
この度、司法書士会の東日本大震災被災地巡回相談に参加させていただきました。

訪問先は、釜石市と大槌町。
盛岡駅からレンタカーを借り、片道3時間弱でしょうか。
太平洋沿岸部の釜石市・大槌町エリアに到着すると、現地は造成工事の真っ只中、復興に向けて歩み始めていることが実感できました。

ただ、復興はまだ基礎工事の段階です。
現実には仮設住宅はまだまだとても多く、5年経った今も、かなりの住人が自宅に戻ることができず、市街地から遠く離れた快適とは言い難いプレハブの仮設住宅で、不便な生活を余儀なくされています。

そのような状況下。司法書士会の有志は震災直後から現在まで、毎週欠かさずに巡回相談を続けています。
私が言うのも何ですが、心ある司法書士の皆様の休まぬ努力に頭が下がります。

山間部に点在する仮設住宅を1軒1軒訪問します。
居住されている方(特に行き場のない高齢者)の安否確認。生活に関わる法律問題のヒアリング。支援金補助金の問い合わせ。心理的なお悩みの吐露。巡回することで、いろいろなお話しを伺います。

時には、こんな相談者がひょっこりと。

お昼ご飯は釜石市平田地区の仮設住宅内で営業する「佐々木食堂」でラーメンをいただきました。
佐々木食堂さんも釜石市内で被災し、現在は仮設住宅内で営業しているそうですが、とても美味しいラーメンでお店は大繁盛。12時半には完売していました。

2日間現地を巡回させたいただきましたが、住人の皆様から明るく前向きなお話しが聞けるようになっていました。
流された市街地の造成工事が目に見える形に進んでおり、仮設住宅に避難を続ける住人の皆様が、あと数年で自宅に戻る見通しがついてきたからでしょうか。

近年、様々な災害に見舞われている日本。
しかし、どんな災害でも人々が手を携えれば必ず復興が可能です。
私たち司法書士は、復興に向けて、法務の知識と休まぬ努力で市民の皆様と手を携え続ける存在でありたいと思います。

戻る